猫から見た猫のしつけ

猫の取り扱い説明書

人間と共生していくことを考えると、人間から見て私たち猫に対してある程度の「しつけ」が必要になると思います。
しつけというと何となく腑に落ちない気もするのでここでは「トレーニング」ということにしましょうか(笑)

トイレのトレーニング

飼い猫の場合は快適なトイレが用意されていれば、放っておいても概ねそれを使うようになります。
トイレ以外の場所で排泄をする場合は、トイレが快適でないか、精神的に不安があるか身体的に異常があるかが考えられます。
不適切な排泄には何か原因があることが多いので飼い主さんは注意深く観察する必要があります。

爪とぎのトレーニング

爪とぎは私たち猫の本能です。
爪のサヤを取るために必要ですし、自分の縄張りを示すマーキングの行為でもあるので、爪とぎ自体をやめさせるわけにはいきません。
ですから、爪をといでも良い場所で爪をとぐように私たち猫にわからせてほしいのです。
まずは爪とぎ器を用意してください。そして、家の中のどんな材質のモノよりも爪とぎ器の方が心地良いという状況を作ってください。猫だって、何でもかんでもバリバリ爪をとぎたいワケじゃありませんから。
でもどうしても爪とぎ器以外に爪をとぎたいお気に入りの場所があったら、その時は広い心で許してあげましょう(笑)
どうしてもダメならそこへ近づけないようにするとか、爪をとぐ物を置かないなど工夫してください。

ごはんのトレーニング

人間と一緒に暮らしている猫は、食糧で悩むことはほとんどありません。
ただ猫は飽きっぽいのも事実です。
たまに猫がごはんに口をつけないでいると、次々に違うフードを出してくれる飼い主さんがいますが、そうなったら猫はわざと口をつけないで美味しいのが出てくるまで食べないという行動をすることもあります。私たち猫は基本わがままですからね(笑)
お腹がすいたら食べるのが猫ですから放っておいても大丈夫です。ただし、病気の場合もあるので、見極めは必要ですよ。

外出時のトレーニング

私たち猫は、環境の変化にとてもデリケート。
自分の慣れ親しんだ場所から外へ連れ出されると、ストレスでぐったりしてしまいます。
人間と暮らしていると、どうしても外へ行かねばならない時もあると思いますが、その場合は、出発する数時間前から水やフードは断ちましょう。
移動中はキャリーバッグなどを用意してくださいね。

他の小動物にケガをさせないトレーニング

私たち猫は狩猟動物なので、人間に飼われていても鳥やネズミなど他の小動物を捕る習性があります。誤って他の人が飼っている小動物を殺してしまうようなことがあると、飼い主さんに大変な迷惑をかけることになります。
でも猫にしてみれば本能的に当たり前のことなので、飼い猫は出来るだけ完全室内飼いにて管理するようにし、飼い主さん自身が他に小動物を飼っている場合には猫が飛びつけるところにケージは置かないなど、小動物の取り扱いに十分注意する必要があります。

噛み癖をつけないトレーニング

私たち猫は人間と暮らすようになってから、大人になっても子猫気分でいることが多いので遊び好きです。特にケンカごっこが好きなので、つい、飼い主さんを噛んでしまうこともありますが、ちゃんと手加減を知っています。つもりです(笑)
それを叱って止めさせてしまうと飼い主さんを仲間とみなすことをやめ、一緒に遊ぶことをしなくなります。
飼い主さんは、出来るだけ猫の誘いに乗って、遊んであげてほしいと思います。